夏休み その3 『戦争中の暮しの記録』

皆様、こんにちは。
台風のせいで、じめじめとした毎日ですね。


今日は、一冊の本を紹介させて下さい。
『戦争中の暮しの記録』
発行   暮しの手帖社


終戦記念日を前に、テレビなどでも戦争を取り上げる時期ですね。
私はこの本を、今月買った雑誌『暮しの手帖』の中で知り、買い求めました。



戦争 と聞いて、恐ろしいモノトーンの映像と共に心の底から恐怖を感じ、こんな事を2度と起こしてはいけないのだ、と思う。

そんな経験はこの終戦記念日あたりの特番を見た時ぐらい。私は、そういう環境下で日々暮らしています。

もし、私と同じように、身近に戦争体験者がいない環境にある方は、是非、手に取っていただきたい一冊です。


戦争中に、戦地に夫や子どもを送り出した女性が、貧しくて過酷な暮らしをどのように生き抜いたか。この本は、実際に戦争を体験した読者からの投稿文書で出来ています。


東京大空襲の恐ろしい描写。
それは、テレビなどで見てきたもの以上に、はるかに恐怖でした。


ごく一部ですが、他にはこんな記録が。



食べ物が圧倒的に足りない中で、母は自分の身を守る為、延いては家族を守る為に、子供が寝静まってから、こっそりと蒸かし芋を食べた。それを偶然見てしまった娘は、何もいえずに母親への不信感のようなものも抱きながら大人になる。でも大人になった今では、当時の母の気持ちがわかり、許しと感謝に変わったこと。

薪を売りに出す為に、心を鬼にして泣き叫ぶ3歳の子を柱にくくりつけてでも山を下った。そうでもしなければ、明日食べていく事さえできなかった。

疎開した娘に会いにいくことになり、嫁に行く時よりも、嬉しく心を弾ませて支度をする妻。娘と同じクラスの親達に、届けて欲しいと頼まれた手紙と品の山。夫が、全部持っていくのか?と尋ねると  〝私も前に頼んだ。なんとしてでも全部持っていきます〝と妻。


終戦の日、海の向こうで死んだ父の、夫の、息子の、兄弟の死。その死がなんの意味もなかった。その思いが胸の内をかきむしり、号泣となって吹き上げた。



こうして書いていても、辛いです。
胸がぐっと押される感じ。


この本は、私の知っていた戦争とは全く違うことを教えてくれました。
そして戦争体験記を読むのが、こんなに辛く、苦しいものだとは知りませんでした。
この場所で紹介するのに相応しい本かどうかも迷いました。


けれど、最後の編集者の言葉を読んだ時、ニシテイのホームページを見てくれる方がいらっしゃる以上、ここで紹介する意味はある、と思ったのです。私にも、出来ることがあるかな、と。

本のあとがきに、こうあります。


   編集者として、お願いしたいことがある。
この号だけは、なんとか保存して下さって、この後の世代のためにのこしていただきたい、ということである。ご同意を得ることができたら、冥利これにすぎるはありません。




でも、私はこの本をまだ上手く読みこなせていません。家族に読んでみてとも言えません。

みなさんなら、どのようにされますか。
年に一度でも、こうした機会を持つことが大事なのだという事だけは、わかるのですが。






長くなりました💦
読んでいただき、ありがとうございました。
















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